2月28日(金)東京湾やレインボーブリッジが一望できる「O.GARDEN SALON(オーガーデン サロン)」にて、在日外国人や旅行者のためにできる日本の防災について座談会を開催しました。
今回の参加者には、香港出身で現在千葉にお住まいの20代女性から、同じく香港出身で現在は東京にお住まいのご夫婦、20~40代の日本人など幅広い世代の方にお集まりいただきました。
会場1階のカフェにて各自お好きな飲み物を片手に集まり、自己紹介からお互いを知るアイスブレイクを挟み、和気あいあいとした雰囲気の中で防災カフェがスタート。
そして、在日外国人には「日本での防災に関して不安なこと・困ること」、日本人には「実際に外国人に対して困ったこと」を付箋に書き出し、それぞれシェアしながら意見を出し合いました。
日本人から出た意見に対し、参加者の在日外国人が話してくれたことが印象的でした。
日本人:「外国の方が困っている様子を見て、大丈夫かな?と思っても、こんなことを言ったら余計なお世話ではないか?…などと思って声をかけることを躊躇してしまう。」
外国人参加者:「余計なお世話なんてことを考えるのは日本人だけです。外国人はそんなこと考えませんよ。」
日本人:「それは日本ではNGです、と思うことがあったとしても文化が違うかもしれないから、こんなことを言ったら失礼かも?…などと思ってお伝えするのを躊躇してしまう。」
外国人参加者:「日本が好きでここにいるのだから、迷惑になりたくない。ちゃんと言ってほしいです。“日本が好きでここにいる”ということは、みんな同じだと思います。」
私はこの言葉を聞いて、改めて気づかされました。
「伝えたら迷惑かもしれない」「余計なお世話ではないか」そんなふうにためらう気持ちが、むしろ相手との距離をつくってしまうこともあるのだと。
どこの国から来ていても、今この場所でともに暮らす「仲間」として、必要なことはしっかり伝え合う。そうすることで、お互いに安心できる環境が生まれるのだと実感しました。
この座談会を開催するにあたり、「外国人のための防災を考えることは、みんなの防災を考えることである。」というテーマを掲げていました。実際に皆さんと話し合う中で、その想いはますます深まりました。外国人の防災について考えることは、年齢や性別といった、防災を考える上での様々な障害にも目を向けるきっかけになります。つまり、「みんなの防災」の“初めの一歩”となるようなものだと感じました。
外国人観光客への防災の伝え方を考えていましたが、外国人目線での困りごとや要望を聞けて、とても面白かったです!
「日本人は気にしすぎ」と感じつつも、「気にしなくて大丈夫」「みんな日本が好きで来ている」という言葉に勇気をもらいました。
防災グッズは身近なもので揃えやすく、自分も準備したいと感じました。防災は大災害対策だけでなく、電車の遅延時の飲食物準備など、もっと身近なものだと実感しました。
今回の参加者のひとりである、「滝野朝美」さん。ふろしきガールとして、ふろしきをライフスタイルに取り入れる講座や、企業とのコラボレーションなどを開催。著書「ふろしきがある暮らし」を出版。
会場では、撥水加工が施された“Kuroshiki”を使い、災害時に役立つ活用方法を伝授していただきました。
今回の座談会を通して、「外国人の防災」を考えることが、結果的に 誰にとってもわかりやすく、行動しやすい防災 につながることを実感しました。
しかし、このテーマをより多くの人と共有し、実際の行動につなげるためには、さらに広い場での対話や取り組みが必要 だと感じています。
今後は、地域自治体などとの共催を通じて、より多くの住民が参加できる場をつくったり、防災の意識が高い人だけでなく、普段あまり意識していない人にも届くよう、イベント会場やゲストハウス、企業のオフィスやバーなど、さまざまな場所で気軽に防災を語れる場を増やしていきたいと思います。
そして、この座談会が単なる議論の場で終わるのではなく、「知る」「考える」ことをきっかけに、実際の防災アクションにつながるような仕組みづくりにも挑戦していきたいと思います。
防災は、特別な人だけが考えるものではなく、誰もが「自分ごと」として取り組めるものへ。
より多くの人が、安心して暮らせる社会をつくるために、これからも「ながら防災」の視点を広げながら、新たなチャレンジを続けていきます。
CAMMOCでは「みんなの防災カフェ」をさらに発展させ、ともに企画・運営を推進してくださる方を募集しています。防災の普及に関心がある方、イベント運営や地域コミュニティの活性化に携わりたい方、防災×ビジネスの新たな可能性を模索したい方など、幅広い方のご参加をお待ちしております。
〇「みんなの防災カフェ」の企画・運営サポート
〇企業・自治体・地域団体との連携・調整
〇商品提供・PR(参加者へ商品紹介・活用など)
〇防災イベントの開催場所の提供や調整
〇防災に関する情報発信・イベントの広報
防災をより身近なものにし、多くの人に届けるこの活動にご興味のある方は、ぜひご連絡ください。一緒により良い未来を築いていきましょう。
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「フェーズフリー」は日常(平常時)と非常(災害時)のフェーズをなくし、
〝いつも〟の暮らしを豊かにするものが、
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