ワークマン2023年春夏新製品発表会に続き、秋冬の防災ブースについても防災士として監修させていただきました。
前回の様子はこちら▼
今年は関東大震災から100年の節目とあり、9月1日の「防災の日」を目前にした今回の展示会で「過酷道脱出サバイバル」というシミュレーション体験を設置。災害時に起こりうる屋外の予期せぬ環境下を再現し、避難時にワークマン製品がどのように役立つかを体験していただきました。
CAMMOCでは防災士の視点から、このブースの企画・運営に携わりました。その様子をご紹介します。
このブースは、ワークマン製品を用いて過酷な災害状況から脱出するというシミュレーションです。暴風雨の中では、ワークマンの機能性ウエアを着用していても過酷であることを体感し、だからこそ日頃の避難経路確認と早めの避難が必要だと実感していただきます。
※実際、暴風雨時の避難移動は危険ですので、原則避けてください。
すでに5kgの重しが入った防災バッグを背負い、そのまま着用可能なレインジャケットを羽織ります。
さらに大雨に強いイナレム素材のパンツ、セーフティインソールが装着されダブルの安心を手に入れたセーフティシューズorブーツを履き、ヘルメット、ライト、グローブを装着。
【体験スタート】
扉を開けた先は、倒壊し変わり果てた街並み。頭上はヘルメットで、手は耐切創グローブで保護しながら慎重に進みます。
※体験では電柱の下を通ります。実際に余震が発生する可能性がある中、そして送電停止が確認できない中で、電柱の近くを通ると感電する恐れがあるため避けてください。
危険物の間を潜り抜けると、足元が見えないほどの真っ暗闇が立ちはだかります。
ヘルメットに装着したヘッドライトを照らすと、足元はガレキだらけ。たった5kgの防災バッグでさえ、歩き辛い暗闇を進む大変さに気付かされます。
※避難する際の防災バッグは一般的に10~15kgが目安と言われていますが、自分にとって重たいと感じる荷物を背負い足元の悪い道を歩くのは危険です。最優先は【命】生き延びるために必要最低限なものを備えましょう。
暗闇を抜けた先はこちら。膝あたりまで冠水した道(画像右)と、ガレキや危険物が散乱する水たまりの悪路(画像左)が登場。
さらに暴風雨を再現し、頭上から水しぶきや風が体験者を襲います。
※水位が高いとブーツの中に水が入り、歩き辛く危険。水災害では状況に合わせた靴を選べるよう、セーフティシューズやセーフティブーツを備えておくと安心です。
ラストの過酷状況を乗り越えると「避難所に無事到着!」というパネルが出てきてゴールです。
シミュレーションを終えた方には、2種類のワークショップ体験もあります。
切れにくく鋭利なものから手を守る耐切創グローブを装着し、ガラス破片やナイフなどが散乱したボックス内からスマートフォンを取り出し、強度を実感していただきます。
釘など鋭利なものから足裏を守るセーフティインソールを、釘の上にセットし、上からハンマーで打ち付け貫通しないか強度を確認していただきます。
ブース中央には日本赤十字看護大学附属災害救護研究所による段ボールベッドの展示や、災害時の傷痛と対応ツールの例などを紹介したコーナーもあり、みなさんお話を伺っていました。
ワークマンにはヘルメット・グローブ・安全靴など、長い間現場の方々に信頼され、愛され続けている製品や、キャンプグッズが沢山ありますが、これらの多くは防災にも役立ちます。
ワークマン製品は防災用ではありませんが、防災専用品を買っても使わないことを願いしまい込み、もしもの時に使いこなすことができなければ意味がありません。
職人やキャンプのプロが納得する機能性を兼ね揃えながらも、手に取りやすい価格を実現し、多くの方が足を運びやすい全国に店舗があるワークマン。
「防災にも役立つワークマン製品」を日頃から使い、もしもの時にも活用していただくことは防災力の底上げをすることに繋がります。
一人ひとりの防災力向上が、あなたやあなたの大切な人の命を守ります。